【読書感想文】「ひとりぼっちのソユーズ」
「ひとりぼっちのソユーズ」
(著者:七瀬夏扉@ななせなつひ @nowar)
私の中で衝撃作。そしてド・ストライク。
8万文字の本作ですが、一気読み。
一気読みせずにはいられなかった。
レビューを書こうにも、私の使用可能語彙の貧弱さを思い知るばかり。
書きましたが。
方々で本作の評判を目にしていたし、
宇宙に関係ある話であることもタイトルからすぐにわかった。
宇宙は大好きだ。
どのくらい好きかというと
某小惑星探査機の名前の一部を長男の名前にしてしまうくらい、好きだ。
そんなわけで、私はこの作品に出会い、フォローし、その日のうちに読んだ。
読みたくてしょうがなかったとも言う。
後回しになった他の方々、申し訳ない。
宇宙の誘惑には勝てませんでした。
本作はTrack 1 / 2 の二部構成。
Track 1だけとりあえず……と思って読んでみたら、
いつの間にかTrack 2も読み終えていた。
何を言ってるんだかわからねぇだろうが(ry
後に残ったのは何だろう。放心?
一つ、あるいは、二つの物語を、人生を読み切ったという
そういった類の「やりきった感」?
なんだかそんなものだと思う。
文章も素晴らしい。技術的に申し分ない。
そして物語も素晴らしい。これっぽっちも過不足を感じない。
私もこっそりSF書きが本職(だと思ってる)だから
SFを手放しでほめるのにはちょっとだけ抵抗がある。
なけなしの、そしてどうしようもないプライドというやつだ。
だが、本作は、「ひとりぼっちのソユーズ」は、
そんなものをさらりと打ち捨てても良いと思えるほどの完成度の作品だ。
美しい。
実に美しい。
本作が、一人でも多くの人の目に触れることを、
私は切実に願っている。